書籍情報
著書 | プロセスエコノミー あなたの物語が価値になる |
著者 | 尾原和啓 (著) |
発売日 | 2021/7/28 |
読書記録(参考になった内容まとめ)
本書のうち特に参考になった内容をピックアップ
プロセスエコノミー
インターネットの発達により情報が知れ渡り、良いモノを作るだけでは売れない時代へと変化した。
良いモノに溢れた結果、似たような製品・サービスになりアウトプットだけでは差別化できない。
そこでアウトプットではなく、プロセス自体に価値を見出し差別化するのが「プロセスエコノミー」。
プロセスの価値
乾けない世代
乾けない世代=”ないものがない”世代
幸せの軸が、物質的なモノより内面的なコトに価値を感じる。
(良好な人間関係・意味合い・没頭)
「役に立つ」より「意味がある」
「役に立つ・立たない」という軸と「意味がある・ない」という軸の二つの価値軸。
「役に立つ」は一つあれば事足りる。「役に立たなくても意味がある」方が市場価値が高い。
コンビニには、ハサミは一種類しかないが、タバコは200種類以上あるなど。
マーケティング4・0
マーケティング1・0=製品中心のマーケティング⇒機能的価値訴求
マーケティング2・0=顧客志向のマーケティング⇒差異的価値訴求
マーケティング3・0=価値主導のマーケティング⇒参加価値訴求
マーケティング4・0=経験価値志向のマーケティング⇒共創価値訴求
マーケティング1・0=必要な製品があればそれだけで喜んでもらえる(「三種の神器」など)
マーケティング2・0=セグメント別に細かく顧客をターゲティング(例.お酒好きな人)
マーケティング3・0=企業が掲げるミッションに共感したうえで購入してもらう
マーケティング4・0=すべてのサービスは自分が自分らしくなるためにある
プロセスに共感
人間は本能的に他人とプロセスを共有することに幸福を感じ、つながることができる生き物。
プロセスエコノミーは人間本来のメカニズムと非常に相性が良い。
「他人の物語」から「自分の物語」へと変換させる
「storyofself」(自分がここにいる理由)を語り、
「storyofus」(私たちがここにいる理由)を聴衆に投げかけ、
「storyofnow」(今行動を起こすべき理由)を訴える。
2008年のアメリカ大統領選挙で、オバマ大統領が当選。
オバマ大統領はいきなり「大きな物語」を聴衆にぶつけるのではなく、「私はこういう人生を歩んできた」と「小さな物語」を訴えるところから語り始める。
利他の心
「自分さえ良ければいい」という利己主義ではなく、「自分のことは後回しにしてでも人を幸せにしたい」と行動する瞬間、オキシトシンが脳内で分泌される。
ハイネケンCM
お互いの主張が異なる二人が共同作業をする→その後ビールを飲みながら和やかに語り合う。
考え方がまったく違っていても、1つの仕事を成し遂げることはできるという気付きを与えてくれる。
プロセスエコノミーの実践
○修正することを前提にする。
正解を出すことにこだわりすぎず、β版(試作品)でもいいからとりあえず表に出して、多様な人からフィードバックを受けながら柔軟に修正してく。
今は変化が激しい時代。
○大切なのは、あなたの中にある「Why」(なぜやるのか・哲学・こだわり)
そして共感できる要素。NHKの「プロフェッショナル仕事の流儀」のような。
○小さな役割をたくさん用意し与える
⇨居場所を作って「ここにいてもいいんだ」と感じてもらう
プロセスエコノミーの弊害
- 自分の「Why(なぜやるのか・こだわり・哲学)」を見失う
- プロセス自体が目的化してしまう
- 耳が痛い意見を受け入れず、裸の王様になってしまう
プロセスエコノミーの世界での個人の生き方
○人はワクワクする生き物だから、あらゆるプロセスに楽しさを実装する
「正しい」を「楽しい」に
○得意なこと→そしてその得意なことを楽しむこと
→それがいつの間にか誰かの役に立つ
学び・アクション
評価:
- 自分の揺るがないこだわりやそれをやる理由を明確にする
- 行動のプロセスそれ自体の価値を高めていく
- 自分のストーリーと相手のストーリーを一致させていく
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